むずむず脚症候群と下肢静脈瘤には、どのような違いがあるのでしょうか。当記事では、違いについてまとめるとともに、それぞれの予防や治療法などについて解説します。

下肢静脈瘤の治療を検討している方や、むずむず脚症候群との違いが知りたい方は、ぜひチェックしてください。

むずむず脚症候群とは

むずむず脚症候群（RLS）は、足に不快な感覚が見られ、じっとしていられなくなる病気のことです。夕方から夜にかけて症状が見られやすく、睡眠の質を損なう場合があります。見られやすい症状は、以下をご覧ください。

• 足がむずむずしたり不快な感覚が見られたりする
• じっとしていると（座っているときや就寝前など）症状が強くなる
• 足を動かすと一時的に症状が軽減する
• 夜間に症状が悪化し、不眠に陥るケースも

原因として、以下の要素が挙げられます。

• 遺伝的要因：家族歴がある
• 鉄分不足：ドーパミン神経の作用に影響
• 妊娠：妊娠後期に多く見られるが、出産後に改善しやすい
• 慢性疾患：糖尿病や腎不全が関係しているケースも
• 薬剤：抗ヒスタミン薬や抗うつ薬など

下肢静脈瘤と間違えやすい？症状の関連性について

夕方から夜間にかけて、足の中で何かが這うような感覚や、足を動かさずにはいられない感覚を持つケースがあります。これらの症状は、下記の下肢静脈瘤の初期症状としても現れる場合もあります。

むずむず脚症候群のほかに、足の病気の1つに、下肢静脈瘤もあります。この病気は、足の静脈が太くなり、こぶ状に浮き出て見えるようになった状態になることを指します。足のかゆみやむずむず感が似ています。

しかし、下肢静脈瘤は血管が目立つ・足のむくみ・夜間のこむら返りといった特有の症状が見られることで判別できます

むずむず脚症候群の原因が下肢静脈瘤の場合もある？

むずむず脚症候群と診断された患者の中には、足の静脈に異常がある方もいます。下肢静脈瘤の手術を受けた方の多くが、むずむず脚症候群の症状が軽減されています。

以上のことから、むずむず脚症候群の原因の1つとして、下肢静脈瘤が関係している可能性があります。

むずむず脚症候群の対策・予防

むずむず脚症候群の症状を軽減するためのポイントについては、以下をご覧ください。

• 夕方以降のアルコールやカフェインの摂取を控えめにする
• 適度の運動をおこなう（例：ストレッチやウォーキング）
• 鉄分を意識したバランスの良い食事（貧血があると症状悪化を招く可能性）
• 規則正しい生活（質の良い睡眠）

予防していくためには、規則正しい生活を送る・適度な運動を意識するのはもちろん、バランスのとれた食事を心がけることが重要です。

鉄分やマグネシウム、ビタミンD、葉酸が体内で不足すると引き起こすリスクがありますので、これらの栄養素を含む食品を意識して選ぶようにしましょう。

• 鉄分：赤身の肉・レバー・ほうれん草
• マグネシウム：わかめ・ひじき・アーモンド
• ビタミンＤ：きのこ・しらす・さけ
• 葉酸：ほうれん草・ブロッコリー・納豆・焼きのり

下肢静脈瘤の治療は？

下肢静脈瘤にはさまざまな治療があり、状態によって決定します。主な治療方法については、以下をご覧ください。

• 圧迫療法： 医療用ストッキングで圧迫をおこない、足の静脈の血流改善を目指します。
• 硬化療法：軽度の静脈瘤に適用。静脈瘤へ薬液を注入し、血管を閉塞させる治療。
• 手術治療；静脈へカテーテルを挿入し、高周波やレーザーで逆流している静脈を閉塞させる治療。

下肢静脈瘤の代表的な治療方法

まとめ

むずむず脚症候群（RLS）は、足に不快な感覚が見られ、じっとしていられなくなる病気を指します。このような症状は、下肢静脈瘤の初期症状としても現れる場合もあるのが特徴です。

夕方から夜間にかけて現れやすいことから、睡眠障害につながりやすく、日中仕事や家事に集中できないなど日常生活に大きな支障をきたしたり、生活の質が低下したりするリスクもあるため、注意が必要です。

このような事態を招かないためにも、そのままにせず、早めに医療機関を受診しましょう。

足がむずむずしたり、足を動かさずにはいられなくなったりするなどの症状がある方は、下肢静脈瘤の可能性も考えられるため、一度専門の医師へ相談することがおすすめです。

以下のページでは、大阪で下肢静脈瘤の治療に対応している医療機関を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

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